Once Bitten,Never Shy~言わずに死ねるか!~
日々の出来事言いたい放題。毒適量。
観ないで死ねるか!~2007年劇場鑑賞作品一覧12月編~
075 エンジェル ☆☆☆★ 12/29@シャンテシネ

074 やわらかい手 ☆☆☆☆ 12/26@Bunkamura ル・シネマ

073 ダーウィン・アワード ☆☆☆ 12/22@シネセゾン渋谷

072 ある愛の風景 ☆☆☆☆ 12/8@シネカノン有楽町2丁目
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観ないで死ねるか!~2007年劇場鑑賞作品一覧11月編~
071 タロットカード殺人事件 ☆☆☆☆ 11/24@シャンテシネ

070 アフター・ウェディング ☆☆☆☆ 11/23@シネカノン有楽町2丁目

069 SAW4 ☆☆☆☆ 11/17@TOHOシネマズ府中

068 ブレイブ・ワン ☆☆☆☆ 11/2@サロンパス ルーブル丸の内
観ないで死ねるか!~2007年劇場鑑賞作品一覧10月編~
067 グッド・シェパード ☆☆☆★ 10/27@TOHOシネマズ府中

066 ヘアスプレー ☆☆☆☆★ 10/27@TOHOシネマズ府中

065 大統領暗殺 ☆☆☆ 10/25@シャンテシネ

064 インベージョン ☆☆☆ 10/22@新宿ミラノ2

063 サルバドールの朝 ☆☆☆☆★ 10/7@シャンテシネ
 70年代フランコ独裁政権末期のスペインにおいて、反政府運動の中で警官殺害の罪に問われ、拘留中の首相暗殺事件に対する報復、"見せしめ"として死刑に処される青年サルバドールの"死"までの姿を彼を死刑から救おうと奔走する弁護士、家族等の姿と共に描く力作。
 獄中での淡々としたサルバドールの姿と弁護士との会話によって明らかになる過去の活動を交互に描き最後に収斂していく演出、構成が非常に上手く、130分超の長丁場を長いと感じさせない。
 それと、自らの運命を淡々と受け入れるかのようなサルバドールや信条は違えど死刑には値しないと何とか死刑を回避しようと奔走する弁護士アラウ、最初は彼を見くびっていたが、徐々に彼に対して友情を感じ始める看守ヘスス、彼のことを支え続ける姉妹たちなど、キャラクター描写も非常に優れている。
 また、レナード・コーエンやボブ・ディランの楽曲が非常に効果的に使われ、作品の盛り上げに一役買っている。それにしても、この当時の捜査手法には憤りを感じずにはいられないし、ガテーロという鉄環絞首刑の手法には背筋が寒くなる・・・。

062 ローグ・アサシン ☆☆☆☆ 10/6@TOHOシネマズ府中
 正体不明の伝説の殺し屋"ローグ"に親友を殺されたFBI捜査官ジョン・クロフォード。3年後中国系マフィアと日本のヤクザの抗争の渦中にいる彼の前に突如その姿を現した"ローグ"。復讐に燃えるジョンとマフィアとヤクザの抗争、その抗争の火種を一層大きくする"ローグ"という構図が、スリルとアクション満載で描かれる。
 そして最後に明かされる"ローグ"の正体と真の目的に驚愕。そこに至るまでのプロットが上手い。なんの下知識もなく、また、過大な期待をしていなかっただけに、思わぬ拾いモノをした感じ。
 ジョンを演じるジェイスン・ステイサムは今回もクールだが(彼のトホホな日本語も楽しめる)、本作の主役は間違いなく"ローグ"を演じるジェット・リーだ。アクションに加え、非常さと人間味を醸し出すその佇まいはさすがだ。
観ないで死ねるか!~2007年劇場鑑賞作品一覧9月編~
061 パーフェクト・ストレンジャー ☆☆☆ 9/30@TOHOシネマズ府中
 あまり"ラスト7分11秒まで、真犯人は絶対わからない"みたいなキャッチコピーを前面に押し出しちゃうと、初めから怪しげな人間を容疑者リストから除外しちゃうから、残ったあの人が犯人ちゃう?という予想がそのまんま当たり。ま、色々と思わせぶりな伏線を張ったり動機も分からなくはないので工夫の後は見られるから悪くはないが、それでも粗い脚本にやや難ありかな~。

060 プラネット・テラー in グラインドハウス ☆☆☆☆☆ 9/23@TOHOシネマズ府中

059 厨房で逢いましょう ☆☆☆★ 9/18@Bunkamura ル・シネマ

058 HOSTEL2 ☆☆☆☆ 9/17@K's cinema

057 SUKIYAKI WESTERN ジャンゴ ☆☆☆★ 9/15@TOHOシネマズ府中

056 オフサイド・ガールズ ☆☆☆ 9/13@シャンテシネ

055 デス・プルーフ in グラインドハウス ☆☆☆☆☆ 9/1@TOHOシネマズ府中
観ないで死ねるか!~2007年劇場鑑賞作品一覧8月編~
054 グラインドハウス ☆☆☆☆☆ 8/30@TOHOシネマズ六本木ヒルズ

053 シッコ ☆☆☆☆ 8/25@TOHOシネマズ府中
 国民皆保険ではない、民間の保険会社が牛耳るアメリカの医療保険制度。加入していない人だけではなく、仮に加入していたとしても、経済的に困窮している人間は満足な治療も受けられない。極論してしまえば、"貧乏人は死ね"という実情の貧困さを描き出す。
 それと同時に、手厚い医療保険給付を受けられる他国の状況も取り上げ、そのあまりの違いに戸惑うマイケル・ムーア監督の姿も描かれる。しかし、国民皆保険といいつつも、非常に貧困な日本の医療保険制度だって、将来的にはアメリカのようになる可能性を孕んでいるわけで、是非ムーア監督には日本も取材してもらいたかったところ。日本は遠くて行けない、なんて言ってる場合ではありませんぞ(苦笑)。

052 オーシャンズ13 ☆☆★ 8/18@TOHOシネマズ府中
 前作も酷かったけど、このシリーズ第3作も理屈抜きに楽しむべき作品だというのは分かっているつもりでも、プロットがど~しよ~もなく退屈で、欠伸を噛み殺してました(汗)。無駄に豪華な出演陣"だけ"の作品かな。ジョージさんは、「14」は作らないといってますけど、こっちから願い下げです(爆)。

051 リトル・チルドレン ☆☆☆★ 8/11@シャンテシネ
 満たされない空虚な心を内に抱える"大人になれない大人たち"。といえば聞こえはいいけど、それが不倫に走ったり、服役、出所した性犯罪者に対する中傷だったり、露出狂サイトを見ながら自慰にふけってみたりとなると、どれもなんだかな~って感じ。確かにそういう傾向の人間が多いかもっていうところでリアル、共感できるという向きもあるだろうが、なんかあまりにも綺麗にまとまりすぎていて個人的には共感できかねる。でも、肉感的なケイト・ウィンスレットは超タイプ(爆)。
 それと、サラとブラッドの不倫のエピソードと並行して描かれる元性犯罪者ロニーと母親の苦悩のエピソードの方が興味深いし、そちらに重きを置いて描いたらよりい面白い作品になったのではなかろうか。ロニーが最後に取る行動が衝撃的で痛々しい。もっとも、このふたつのエピソードの噛み合わせもあまりよくないし。何だか勿体無いな~という気がする。

050 消えた天使 ☆☆☆ 8/4@シネマート六本木
 「インファナル・アフェア」シリーズのアンドリュー・ラウ監督のハリウッド進出第一弾作品。退職を控えた性犯罪登録者監察官が後任の若い女性監察官と共に、10代の少女の失踪事件を追う過程で明らかになる犯人の姿。事件にのめり込み過ぎるリチャード・ギア演じる監察官の焦燥感が克明に描かれ、彼をサポートする女性監察官役のクレア・デインズも揺れる心理を上手く演じている。もっとも、脚本自体はそれほど特筆すべきものはないのではないかと。

049 アヒルと鴨のコインロッカー ☆☆☆☆ 8/3@新宿ガーデンシネマ
 伊坂幸太郎の原作を読んで、そこに使われている"トリック"から、これは映像化は無理だろうと思っていたのだが、ナルホド、ああいう手法でその問題点をクリアしたか。正直多少強引だとは思うけど、上手いやり方だ。
 そして、この作品の良いところは、"ネタばらし"の後の展開に重きを置いて、河崎とドゥルジ、琴美の関係が帰着する哀しい結末に光を当てて、トリッキーなだけの作品にはしていないところだと思う。その分本来狂言回しであるはずの椎名の存在感が希薄になってしまった感は否めないが、許せる範囲か。事前に伏線が張ってある、ラストの"神様"を閉じ込めるシーンが印象深い。また、ボブ・ディランの"風に吹かれて"が効果的に使われ、私も久しぶりにディランを聴きたくなった。
観ないで死ねるか!~2007年劇場鑑賞作品一覧7月編~
048 そして、デブノーの森へ ☆☆☆★ 7/28@シアター・イメージフォーラム
 その過去、正体が不明の覆面人気作家。彼の義理の息子の結婚式直前に息子の花嫁と偶然出逢い、自然と関係を結んでしまった後、徐々にその正体が明らかになっていくと共に、今まで築いてきた作家としての地位も瓦解していくミステリー・タッチの作品。
 ラストに明らかになる盗作騒動等の真相は想定の範囲内で、ミステリーとしての出来は必ずしも秀逸ではないが、その正体が謎に包まれた花嫁を演じるアナ・ムグラリスの眩いばかりの肢体にクラッとくる(爆)。ホンマにいい女やね~。

047 街のあかり ☆☆☆★ 7/10@ユーロスペース
 アキ・カウリスマキ監督の"敗者三部作"完結篇。孤独で意固地なダメ男が、愛した女にも騙され、堕ちてゆく姿を抑えた描写で淡々と描いていく。何をやっても上手くいかない男だが、彼のことを見てくれている人がいるということが分かるラストシーンでは、仄かに希望の光のようなものが感じられる。こうしたしみじみと味わい深い作品は貴重だ。 

046 キサラギ ☆☆☆☆★ 7/10@シネクイント
 自殺したアイドル・タレントの一周忌と称して集まった、ネットを通じて知り合った5人のファン。故人を偲ぶ会話がいつしか彼女は殺されたんだ、という話に変貌し、そこから色々な事実が次々と判明、二転三転、四転五転しながら収束していくという脚本がとにかくお見事。会話の端々に伏線が張り巡らされ、次々と明らかになる事実についても整合性が図られているために、着地も見事に決まっている。
 また、笑いだけでなくホロリとさせられる要素も盛り込まれ、最後まで飽きさせない構成も良くできているし、香川照之を始めとする演じる俳優たちもグッジョブです。舞台はビル屋上の倉庫という閉ざされた空間のみということで、決して予算をかけているとは思えないが、脚本が良ければ予算など問題ではないという点で、やはり映画はまず脚本ありきということを実証した作品だ。ただ、ラスト部分は蛇足だったかな。
 
045 傷だらけの男たち ☆☆☆★ 7/8@TOHOシネマズ府中
 恋人の自殺をきっかけに刑事を辞めた男と幸せの絶頂のはずが義父を殺された刑事。"フー・ダニット"ではないので犯人は事件当初から明らかにされるのだが、"ホワイ・ダニット"ということで、捜査の過程で明らかになる事情。真相に至るまでに幾つかの事柄が絡み合うのだが、それぞれ心に傷を負った男たちの心情が何とも切ない。それにしても、あの結末はあまりにも哀れだ。

044 アドレナリン ☆☆☆ 7/7@ユナイテッドシネマとしまえん
 中国製の毒を盛られ、アドレナリンを出し続けなければ死に至るという設定はなかなかユニーク。そのためにとにかくムチャをやるジェイソン・ステイサムのテンパった姿がなんか笑えるが、脚本は正直特筆するところはなく、ラストの"どんでん返し"的な部分も不発気味。ジェイソンの魅力だけかな(毒)。もっとも、そういう理屈ではない、オバカ系お下劣バイオレンス&アクション映画なので、何も考えずに観れば十分楽しめる。
 個人的には、オープニングでQUIET RIOTの"Metal Health"が流れてきたときが一番アドレナリンが出たかも(苦笑)。なお、LINKIN PARKのVo.が映画初出演らしいが、興味ないので誰だか分かりませんでした(爆)。
観ないで死ねるか!~2007年劇場鑑賞作品一覧6月編~
043 ボルベール<帰郷> ☆☆☆★ 6/30@TOHOシネマズ府中
 様々な秘密、事情を抱える女性たちによる、"母と娘"の物語を主軸とした、サスペンス要素も盛り込んだヒューマン・ドラマ。そこに描かれる女性たちの描写が圧巻で、引き込まれるものがある。それにしても、やっぱりペネロペちゃんはいい女だわ(笑)。

042 ハリウッドランド ☆☆☆ 6/21@シャンテシネ
 TV版「スーパーマン」でスーパーマンを演じた俳優の謎の死という実話を基に、その真相を暴こうとする探偵の奔走と、俳優を取り囲む人間相関図を交互に描き、ハリウッドの光と影、内幕を浮き上がらせる手法は興味深いものの、描き方が平坦なために些か食い足りなかったかな。

041 ゾディアック ☆☆☆☆ 6/16@TOHOシネマズ府中
 未解決の連続殺人事件を追いかけ、振り回され、その人生すら大きく流転していく男たちの生き様。実在の事件を題材にしているだけあって、2時間半という長尺を感じさせない緊張感溢れる作品に仕上がっている。最大の容疑者は既に死亡しているが、果たして、事件の真相はいかに?

040 プレステージ ☆☆☆☆ 6/15@日比谷スカラ座
 クリストファー・ノーラン監督、今回もやってくれました。まさに映画全体が"マジック"。観終わって、思い返すとあちこちに張られた伏線に思い至るというプロットはお見事(伏線については、ネタバレを扱ったこちらのサイトを参照のこと)。それ故途中で気付いても"腑に落ちる"トリックだと思う。それと、ニコラ・テスラ(HR/HMファンにはTESLAのバンド名の由来となったことでも有名)を演じたデヴィッド・ボウイの胡散臭い存在感もいいアクセントになっている。
 因みに、原作本の解説によると、当初この作品は、ジュード・ロウとガイ・ピアースの主演で映画化の話が進められていたらしいが、こちらのバージョンも観てみたい気がする。

039 あるスキャンダルの覚え書き ☆☆☆☆ 6/4@シャンテシネ
 同僚からも疎まれ、心を許せるのは飼っている猫のみという初老の女性教師が、新任女教師に友情めいたものを覚えるが、女教師の不倫問題を切っ掛けに心の内に生まれるどす黒い感情。こういう人間がストーカーになるんだよ、と思いつつ、自分の中にもこうした感情が絶対にないとは言い切れないところが恐ろしい。初老の女教師を演じるジュディ・デンチのねっとりとした演技が凄すぎる。ラストは、下手なホラーなんぞよりも100万倍怖いぞ。もしかして、この作品ってサイコ・ホラーだったの?(笑)
観ないで死ねるか!~2007年劇場鑑賞作品一覧5月編~
038 GOAL!2 ☆☆☆ 5/31@新宿ミラノ2
 サクセス・ストーリー第2弾。今度はレアル・マドリードに移籍して欧州チャンピオンズ・リーグに挑む主人公の姿を描く。でも、サッカー以外のドラマ部分の脚本があまりにも弱く中途半端で、感情移入も何も出来なかった。完結編となるW杯を描く第3弾はどうなる?

037 ボラット 栄光ナル国家カザフスタンのためのアメリカ文化学習 ☆☆☆☆ 5/26@ユナイテッドシネマとしまえん
 カザフスタンのTVレポーターという設定でアメリカの様々な姿を切り取る風刺の効いたコメディ、な~んていうまともなコメントは一切必要なし。とにかくバカバカしく、下品でクダラナイ、サイコーにサイテーな爆笑作品。この作品にまともに目くじら立てるのはナンセンス。一緒に爆笑するのが精神衛生上よろしいかと。

036 主人公は僕だった ☆☆☆ 5/19@みゆき座
 自分が実在の作家が綴る物語の主人公で、その物語に日々の行動がコントロールされるというファンタジックな発想は非常にユニーク。主演のウィル・フェレルも好演している。しかし、非常にありきたりなラストによって、着地が上手くいかなかったように思う。もっとも、このエンディングについては、劇中でダスティン・ホフマン演じる教授もぶち壊しだと言及しているので、制作側も自覚してたりして(笑)。

035 スモーキン・エース ☆☆☆★ 5/18@有楽町スバル座
 マフィアを裏切ったマジシャンの"心臓"を賭けて、それを狙う殺し屋と彼を保護しようとするFBIが入り乱れての攻防戦。後半のドンパチ満載の銃撃戦は迫力十分。ラストの真相を巡るオチもこれはこれでありかな。

034 ドレスデン、運命の日 ☆☆☆☆ 5/5@シャンテシネ
 第二次大戦中のドイツにおける英軍による"ドレスデン空襲"を、善悪、敵味方を超越した、戦争被災者である一般市民の視点から描いた力作。いつもの日常があっという間に壊れてしまう様が哀しい。そして、延々と続く地獄絵図のような空襲シーンに息を呑む。

033 スパイダーマン3 ☆☆☆ 5/4@TOHOシネマズ府中
 シリーズ3作目は、強大な敵が3人も現れ、それとの戦いだけでなく、復讐心等に塗り固められたスパイダーマンの"内なる敵"、黒くなる自分との闘いに恋愛、友情なども描かれお腹一杯。でも、根本的なテーマは"赦し"なんだろうな。もっとも、単純娯楽作品として観れば楽しめるんだろうけど、個々のエピソードがどれも深くないので、実は中途半端な作品だと思う。

032 明日、君がいない ☆☆☆☆ 5/3@アミューズCQN
 ハイスクールを舞台とし、誰かが自ら命を絶つオープニングから時間が巻き戻され、時間軸を微妙にずらし、複数の視点から描きながら、主要となる6人の高校生それぞれが心の内に抱える傷、悩み、問題が浮かび上がり、一体誰が自殺したのか?という結末に向けて収束していく構成は非常に上手い。でも、あのラストは決して着地を上手く決めたとは言い難く、些か反則気味。結末までの描き方が絶妙だっただけに、少し残念。
観ないで死ねるか!~2007年劇場鑑賞作品一覧4月編~
031 ママの遺したラブソング ☆☆☆☆ 4/30@シネスイッチ銀座
 長らく会っていなかった母親の訃報に接し、母親の過ごした家で彼女の友人であった男性たちと奇妙な共同生活を送ることになった少女。最初は反発していた少女が、少しずつ変わっていく姿とその心の内が良く描かれているし、感情移入しつつラストは思わずホロリ。派手ではないけど心に残る秀作。作中で沢山出てくる文学作品の一節を知らなくても楽しめるのでは。もっとも、少女の面影を残しているとはいへ、スカーレット・ヨハンスンはやっぱりセクシーなんですけどね(笑)。

030 バベル ☆☆☆★ 4/28@TOHOシネマズ府中
 前2作同様、アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ監督の時間軸を微妙にずらして複数のエピソードを語る手法は相変わらず。モロッコ、メキシコ、東京と、3つの場所で気持ち、心が通じない断絶と絆が描かれる。どのエピソードも痛々しい。140分という長尺を感じさせない作品ではあるが、どのエピソードも正直あまり重味が感じられず、些か消化不良気味。個人的な好みで言ってしまえば、前2作の方が好きだ。

029 ハンニバル・ライジング ☆☆☆★ 4/26@新宿プラザ
 ハンニバル・レクター博士誕生にまつわる彼の幼少期~青年期におけるエピソードを描いた、言わば"番外編"。心の中にどす黒く渦巻く復讐心と妹に対する強い想いが、そのきっかけとなっているとしたら、あまりにも哀しい。という、ありきたりな感想を抱く結果になってしまったが、あのすべてを超越するかのような"モンスター"は何故生まれたか?という謎を解明する必要はなく、"モンスター"のままで十分、そうした過去を描く必要はなかったような気も。てか、ギャスパー・ウリエル=アンソニー・ホプキンスってありえないんですけど(爆)。

028 クィーン ☆☆☆☆ 4/22@TOHOシネマズ府中
 10年前のダイアナ元王妃の事故死直後のエリザベス女王の苦悩。ダイアナの事故死から1週間後に出された声明の裏には、英国王室の伝統、国民の声、ブレア首相の助言、そうしたものがない交ぜになっていたということが、非常に興味深い。また、記録映像におけるエリザベス女王と今回彼女を演じたヘレン・ミレンが良く似ているというのも驚き。それにしても、いくら領地内とはいえ、自分で車を運転するって、マジですか?(笑)

027 13/ザメッティ ☆☆☆☆ 4/21@シネセゾン渋谷
 職人の若者が偶然手に入れた大金を得る"仕事"。しかし、それはマフィアが胴元となる集団ロシアン・ルーレット。仕掛けは単純、残酷な描写はないが、モノクロの映像が、死と隣り合わせのこの危険な"ゲーム"の緊張感を高めていく。

026 ツォツィ ☆☆☆☆ 4/21@TOHOシネマズ六本木ヒルズ
 南アフリカのスラムに暮らす"ツォツィ"(不良)の少年が、たまたま奪った車に乗っていた赤ん坊を育てることを通じて、徐々にその荒んだ心情に変化が生じていく様が、貧富の差を含めた南アフリカの現状と相俟って、胸に迫ってくる。

025 オール・ザ・キングスメン ☆☆☆ 4/20@日比谷みゆき座
 理想を掲げ、民衆の支持を得て州知事の座に就いたものの、その絶大な権力を保持せんがために結局は汚職の道へ堕ちてゆく男の姿を、その参謀の目を通して描いた骨太な作品。もっとも、後半は参謀であるジュード・ロウのエピソードがメインになってしまった感があり、噛み合わせという点では今ひとつキレが悪い。ショーン・ペンは相変わらず上手いけど、最初から善人には見えないというのが問題かも(苦笑)。
観ないで死ねるか!~2007年劇場鑑賞作品一覧3月編~
024 情痴 アヴァンチュール ☆☆☆ 3/31@シネマスクエアとうきゅう
 夢遊病を抱える女性と、彼女にいつしか惹かれ、苦しみから解放させたいと願う青年、それぞれの恋人、愛人を巻き込んで迎える結末は、なんとも痛々しい。ただ、こちらも雰囲気はそれなりだけど、展開が起伏に乏しく、こちらが夢遊病になりそうだったりして(笑)。というわけで、公開初日「ぴあ」アンケートもやや辛口の70点。

023 素粒子 ☆☆☆ 3/29@ユーロスペース
 母親に遺棄された好対照な異父兄弟の、人生のターニング・ポイントとなる愛。チョッピリほろ苦く切ない。とはいへ、進行がやや単調に感じられる面もあり、感情移入は難しかった。でも、T-REXやボブ・ディランなどのサントラはグー(死語)。

022 今宵、フィッツジェラルド劇場で ☆☆☆☆ 3/27@Bunkamura ル・シネマ2
 ロバート・アルトマン監督の遺作となる本作品。群像劇を得意とするアルトマン監督らしく、打ち切りが決まったラジオ・ショウの、最終回の一夜における出演者等の人間ドラマを描いた秀作。メリル・ストリープ、ジョン・C・ライリーら、俳優陣の歌声もお見事。

021 ホリデイ ☆☆☆☆ 3/25@TOHOシネマズ府中
 恋愛に破れ、傷心のまま"ハウス・チェンジング"により環境を変え、新しい出会いにより自己を見つめ直し、再生していく女性たち。そして、そんな彼女たちと出会う男性たちにもそれぞれのストーリーがある。全体的なテンポの良さとクセのなさ、ハッピー・エンディングも含め、肩の力を抜いて楽しめる、恋愛モノの王道的作品だ。日本でもクリスマス・シーズン公開だったらなお良し。ジャック・ブラックのキャラがやっぱり楽しいし、"あの人"のカメオ出演にもニヤリ。

020 フランシスコの2人の息子 ☆☆☆☆ 3/24@シャンテシネ
 様々な困難にぶつかりつつも、家族の愛情に見守られ、大成功を収めた兄弟デュオの、実話に基づいた物語。息子たちの成功を願って止まない父親の奮闘ぶりが何とも微笑ましい。劇中で流れる音楽が心地よい。

019 絶対の愛 ☆☆☆☆ 3/21@ユーロスペース
 整形手術をモチーフに、"愛"の形を歪ともいえる形で描いた"キム・ギドク・ワールド"全開の作品だ。整形に対して整形で応え、そして"愛"を失ったかと思うと時間軸がメビウスの輪のごとく最初に戻るという構成も面白い。

018 パフューム ある人殺しの物語 ☆☆☆☆ 3/17@新宿ミラノ2
 "絶対嗅覚"を持つ青年がたどった数奇な運命。彼は究極の香水を作るために殺人を繰り返し、同時に彼と関わった周囲の人間にも必ずといっていいほど死が訪れる。"匂い"がひとつのキーワードになっているが、その結果があの集団乱交(爆)とラストシーンというのがなんとも(苦笑)。香りを保存しようとし、究極の香水を生み出した以上、彼自身消えてしまってもよかったのだろうか?

017 ラストキング・オブ・スコットランド ☆☆☆☆★ 3/16有楽町スバル座
 ウガンダ大統領アミンの姿を、スコットランド人青年医師の目を通して描き出す。人々に望まれて大統領になり、独裁者の道を歩み、権力保持に汲々として猜疑心の塊になるアミンと、初めから大志の欠片もなく能天気にこの国に来て、独裁政治の波に呑み込まれてしまう青年医師との対比も非常に興味深い。そして、なんと言っても独裁者としての冷酷無比な表情と何とも無邪気な表情とをクルクル使い分けるフォレスト・ウィテカーが素晴らしい。

016 パリ、ジュテーム ☆☆☆★ 3/15@シャンテシネ
 パリの街角を舞台にした18人の監督によるオムニバス作品。日常の何気ないカットからホラー・チックなものまで、表現方法は様々。私的には、やっぱりセリフなしで身振りで笑わせるスティーブ・ブシェーミ主演のコーエン兄弟作品がベスト。これだけなら☆☆☆☆☆です(笑)。でも、出演陣は豪華だけど、さすがに18ものエピソードは多すぎるかな~。途中で頭の中がゴッチャになってきた(苦笑)。

015 松ケ根乱射事件 ☆☆★ 3/10@テアトル新宿
 山下敦弘監督の「リンダ リンダ リンダ」が非常に楽しめたので期待していたのだが、あの作品とはまったく色合いの異なるシュール過ぎて笑えない作品だった。体調の悪さも手伝って、久しぶりに最後まで観るのが辛かった。これが山下監督の味だと言うのなら、私の舌には合わないということだろう。

014 善き人のためのソナタ ☆☆☆☆★ 3/3@シネマライズ
 本年度アカデミー外国語映画賞受賞作品。東西ドイツ統一直前の東ドイツ。"監視国家"であったこの国で、監視する側の国家保安省(シュタージ)のひとりの局員の世界観が、監視対象である劇作家と舞台女優、そして彼らを取り巻く人々の自由な気風や音楽という外の世界に触れることによって少しずつ変化していく様が、静かに、そして絶妙に描かれている。ラストは分かっちゃいるが泣けてきた。